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地球みちばた見聞録 / 第29回 

2007年3月27日掲載(西日本新聞にて)

絹の道、祈りに守られて

ホジャンド(タジキスタン) ― サマルカンド(ウズベキスタン)


 「ココォ!」
 ウズベキスタンの古都サマルカンド。通りの向こうから、男性が笑顔で駆け寄ってきました。
 「バザ・・・、バザルバイさん!」私も笑顔で迎えます。通りでいつも出会う彼は、5日前に私が教えた自分のニックネーム「ココ」を覚えていました。私の方はうろ覚えでしたが。
 この52歳の陽気なおじさんは、いつもマシンガンのように話します。「何?今からたつのか?ではお祈りをしよう」。そしてムスリムの彼は、いつもその場で私の旅の安全を祈ってくれるのです。
 私も一緒に、両手のひらを腕の前に出し、顔に向けて構えます。タジク語とアラビア語での祈りが始まりました。ウズベキスタンで最も有名な都市・サマルカンドの住民の大半がタジク人だということはあまり知られていません。長いお祈りの最後は、両手で顔を拭うような動作と「アッラーフ・アクバル」(アッラーは偉大なり)で締めくくられます。この国では、各地でこのお祈りをしてもらいました。
 別れに際し、彼は自分の小さな帽子を私に差し出しました。ムスリム帽です!実は私、民族帽子の収集家。福岡の実家には、数十個の帽子やターバンが眠っています。
 帽子を私にかぶせた彼は「ラー・イラーハ・イッラッラー」(アラーのほかに神はなし)と唱え、私にも復唱を求めました。これはイスラムの教えに従うことを誓う信仰告白。私は改宗する気はありませんが、真剣な彼のため、一緒に唱え続けました。
 すべてを終えると彼は満面の笑みで言いました。「これで大丈夫。アッラーが守ってくれるからな」。長い歴史の中で常にシルクロードの要衝だったこの街で触れた、暖かい人々の厚い信仰。多くの人の祈りと彼がくれた帽子のおかげで、私は安全なシルクロードの旅を続けています。

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掲載写真)信仰厚いムスリムのバザルバイさん。会うたびに、私の旅の安全を祈ってくれた。

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関連写真1)バザールで買い物帰りのバザルバイさんと奥さんと孫娘たち。皆、私が理解してようがしてまいが、お構いなしに話しかけてきてくれる。

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関連写真2)バザールで女性用のウズベク族の伝統的な帽子を売る女性。

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関連写真3)バザルバイさんに貰った毛糸製のムスリム帽を被った私。
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地図)ホジャンド(タジキスタン) ― サマルカンド(ウズベキスタン)
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