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私もキルギスに行きたいな・・・ 

 「私もキルギスに行きたいなぁ・・・、ここは退屈だわ・・・。」

 彼女の唐突な言葉に、少し驚きました。

 こう言ったのは、イルケシュタム国境の中国側、小さな商店で働く女性でした。中国語で私に話しかけてきましたが、彼女はキルギス族。顔立ちを見ると、一目瞭然です。漢族の顔ではないし、ウイグル族の顔でもない。どこか日本人のような顔立ちの、可愛らしい女性。

心  「キルギスに行きたいの?」
女性「うん。私はキルギス族よ。中国語が話せるから、キルギスに行けば良い仕事があると思うの。」
心  「そうかもね・・・。こんなに沢山、中国からキルギスに物資が運ばれてるんだもんね。」
女性「仕事あると思うでしょ?」
心  「僕は知らないよ。まだキルギスという国に行ったことはないだから。」
女性「そう。でもね、私はここから向こうには行けないの。」
心  「そうなんだね・・・。」

 なんだか、もの哀しげに話す彼女。この国境の小さな町での暮らしに、退屈を覚えてるのでしょう。確かに、ここは町と呼ぶには簡素過ぎる・・・。もともと人が住んでいなかった(もしくは小さな集落だった)土地に、国境の税関施設ができ、その周りに食堂や商店が建ったというだけの町です。

 彼女は、この町を出て、新疆ウイグル自治区内の都市で生活をしようとは考えないのでしょうか?聞いてみようかとも思いましたが、止めました。キルギスに行きたいって言ってるんですから、きっとその選択肢は考えてないのでしょう。
 カシュガルの北、天山山脈の南縁の地域は、クルグスー・キルギス族自治州というキルギス族の多い地域です。州都はアクスという町だそうですが、アクスはウイグル族と漢族が多数で、キルギス族は少数らしい。3日前に滞在したウルチャットの町もそうでした。田舎の村の住人は、キルギス族が多いんですけどね。昨日、キルギス族の小さな町、ウルグハットを訪れましたが、皆キルギス語で会話をしていて、私が中国語で話しかけると、ビックリしていました。「あれ?あんた何ジン?キルギス族だと思ってたわ!」って。

 新疆ウイグル自治区の中には、ウイグル族のみならず、カザフ族、キルギス族、モンゴル族、タジク族、などなどの少数民族が多く暮らしています。同じムスリムといえども、母語も違えば、生活慣習も違います。この彼女のように、田舎で暮らすキルギス族にとって、ウイグル族や漢族が大多数を占める新疆ウイグル自治区内の都市部で暮らすよりも、キルギス人の国・キルギスタンで暮らした方が、快適なのかも知れません。

女性 「どこまで行くの?」
心  「キルギスから、ウズベキスタン、トルクメニスタン、イラン、トルコ・・・、ヨーロッパ、アフリカ、南米、北米。世界一周だよ。」
女性 「本当!?凄い!!気をつけてね。」
心  「ありがとう」

 自由に国境を越えて、50~60カ国の国々を巡る予定の私。国境施設に隣接する商店で働いてるけど、国境の向こうに行けない彼女。たまに私は、自分の旅が贅沢過ぎて、周囲に悪い影響を与えているのではないかと、心配になることがあります・・・。

 彼女が、希望の生活を手に入れられることを願いつつ、国境を越えました・・・

watashimokyrgyz1.jpg
写真1)イルケシュタムの通り。食堂と商店が数軒並ぶのみ。

watashimokyrgyz2.jpg
写真2)イルケシュタムの国境。出入国管理事務所。彼女の働く商店から僅か100m。
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