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地球みちばた見聞録 / 第21回 

2006年11月14日掲載

カイラース山(チベット自治区) ~ アクサイチン (新疆ウイグル自治区)

無人の荒野、軍人の人情


 海抜5000m、無人のアクサイチン高原はすでに厳冬でした。朝晩は、氷点下10℃以下に冷え込み、テントで夜を越すのはもう限界。とにかく暖かい布団で眠りたい!
 酸素が薄い上に、ガタガタの未舗装道路です。距離が伸びず、また荒野で日没・・・。月に照らされた雪のわだちを頼りに進んでいると、かたなに明りを見つけました。大きな建物が数棟並ぶ集落に着いたときは、もう午後10時半でした。
 「誰だ!」。集落に入ると、中国語の大きな声と強い光に照らされました。懐中電灯を片手に駆け寄ってくる数人の男たちは、どう見ても軍人。集落だと思って飛び込んだところは、人民解放軍の基地だったのです。
 「今夜もテントか・・・」。意気消沈していると上官らしき軍人が登場。無茶は承知で、お願いすると、あっさり快諾を得ました。「客人用の部屋に泊まって行きなさい」。
 兵舎の暖炉で冷え切った体を温めていると、再び上官が食堂に案内してくれました。目の前には、湯気が立ち上る大きなどんぶりがひとつ。野菜満載のラーメンでした。食後は夢にまで見た暖かい布団にくるまって就寝。まさに夢の世界でした。
 翌朝は口笛の音で、7人の兵士が食堂に集まりました。これで全員のようです。20代から40代の男たちが、すさまじい勢いで朝食のかゆと蒸しパンを口に運びます。
 「お世話になりました。これからもっと寒くなりますが、頑張って下さい」。あいさつして自転車にまたがると、みなさん持ち場に向かいました。少しぶっきらぼう。でも、もてなしはとても温かいものでした。
 ところで、食事中に聞くと、彼らの主な仕事はこの基地の維持管理だとか。ここアクサイチンは、中国、インド両国が領有を主張する係争地です。彼らは何もない、誰もいない荒野を守るために、1年の大半を小さな基地で過ごします。

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掲載写真)抜けるような青空が広がってはいるが、気温は氷点下7℃。無人の荒野を黙々と走る伊東さん(セルフタイマーで撮影)


関連写真1)氷点下のテント泊。凍った地面にテントのペグ(杭)が刺さらず、大きな石で打ち込んだら、アルミ製のペグが3本折れてしまった。翌朝の冷え込みは、氷点下10℃以下。

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関連写真2)海抜5000m超のアクサイチン・・・。どこまでも青く深い空。雪を被った純白の山々。空の青を吸い込んだ湖。乾いた冬の草原。美しい・・・。

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関連写真3)甜水海兵站。こんな看板があるとは知らず・・・、迷い込んだ人民解放軍の基地。甜水海・湖のほとり、静かな荒野にぽつんと建つ。


関連写真4)アクサイチンは無人の荒野。希少な野生動物が自由に生きる大地。これはレイヨウの一種かな?と思いましたが・・・、名前は不明。


カイラース山(チベット自治区) ~ アクサイチン (新疆ウイグル自治区)

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