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地球みちばた見聞録 / 第16回 

2006年8月22日掲載

ゾゴン ― ラサ(中国・チベット自治区)

ふさわしい出迎えの言葉 

 7月末、自転車はついにチベット仏教の聖都・ラサに到着しました。紺ぺきの空に映えるポタラ宮殿を見上げると、自らの脚力であこがれの地にたどり着いた喜びが込み上げます。
 やっぱり目立つ自転車旅。いつのまにか、十数人の間顧客に囲まれていました。7月に中国西部の青海省とラサを結ぶ鉄道が開業したことで、街は中国人観光客があふれています。ホテルはどこも満室状態のようです。
 「ようこそ中国へ!」
 英語で話しかけてきたのは、北京から48時間も列車に揺られてやってきた中国人の一家。笑顔で言葉を返すものの、何か違和感が残ります。
 数日後、チベット仏教の行事が行われる郊外の寺へ出かけました。
 長い参拝路と大伽藍を抜けてたどりついた薄暗い本堂で、400人の僧侶が経文を読み上げます。時に静かに、時に地響きのようにこだまする読経の中にいると、巨大な空間に吸い込まれそうです。
 1時間以上に及んだ読経が終わると、もうだいぶ慣れてきたバター茶や、蒸しパンが振舞われました。参列していたチベット人巡礼者たちと肩を並べて食事です。真っ黒に日焼けした私の顔がチベット人に見えるのか、周囲の人々は当然のようにチベット語で話しかけてきます。
 「ごめんなさ、英語なら分かるんですが」。そう言うと、隣に座っていた初老の男性は、少し考えた後、相好を崩してひと言。
 「Welcome to Tibet!(ようこそチベットへ!)」
 これです。この言葉が聞きたかったのです。「ようこそ中国へ」と「ようこそチベットへ」。ラサにふさわしい言葉は、やっぱり後者でしょう。
 鉄道ではなく、近くの田舎からトラクターに乗せてもらって丸1日かけてラサにやってきたというおじさん。その真っ黒な笑顔に、チベットを旅する喜びが再び体の底からわいてきました。

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掲載写真)暗い寺の本堂。僧侶たちが読み上げる経文がときに静かに、時に地響きのようにこだまする。

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関連写真1)ラサに到着!まず向かったのは、ラサのシンボル、ポタラ宮殿。

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関連写真2)読経の間の小休止。バター茶が並々と注がれる。

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関連写真3)チベットの田舎では、トラクターが農耕機ではなく、乗り物として活躍していることが多い。

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ゾゴン ― ラサ(中国・チベット自治区)
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