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地球みちばた見聞録/第6回 

2006年3月28日掲載

香港―遂渓(中国)

経済発展、焦る地方の若者

 香港を離れ、広東省の省都・広州市から、珠江デルタ地帯を西へ西へ。発展する中国を象徴する新興都市群をなんとか走り抜け、ようやく現れた風景は、バナナとヤシの茂る南国らしい農村地帯でした。排ガスで黒く汚れた顔をぬぐい、ほっと一息。
 3月8日、広州から500km離れた遂渓(スイシー)の町に到着しました。のんびりした田舎の風景。日本人なんて、ひとりもいません。
CDショップで売られている日本のCDは「浜崎あゆみ」だけです。選択の余地なし。
 宿に入り、そろそろ寝ようかと思った時、小さなノックの音がしました。ドアの前に立っていたのは、夕方、通りで短い立ち話をした青年。本とCDを頼りに日本語を独学し始めたばかりという陶凱立(タオカイリ、19)です。
 招き入れても、浮かない表情。ため息をひとつつくと、うつむいたまま英語で語り始めました。
 「僕は、この町を出たことがない。ここで生まれ、ここで学校に通い、多分、将来もここで暮らすんだ。でも、僕はここを出たい!もっと別の生き方があると思うんだ。どうしたらいい?」
 将来に思い悩む青年の唐突な人生相談。世界を旅するために働いて、実行に移した私のライフスタイルに触発されたようです。両親は、彼が町をでることに反対しているようです。
 こんなとき、下手なアドバイスは逆効果。相談ごとは意識せず、お互いの生活や趣味について、のんびり話しました。
 彼の言葉や表情には、母国の経済発展に置いて行かれたくないという焦りと不安が見え隠れしていました。日本語を学び始めたのも、「英語だけじゃ足りない」と考えたからでしょう。
 話しこむこと1時間。徐々に、表情が和らいできた彼は、「僕、広州の大学を受験しようと思うんだ」と、初めて目標を口にしました。
 「そりゃいい!僕も負けてられないな」。そう答えて、部屋を出る彼と2度目の握手。夕方、出会ったときの握手よりも、彼の手には力がこもっていました。

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掲載写真)色とりどりの果物が並ぶ露店。おじさん、おばさんたちもどことなく南国の雰囲気を漂わせている。 =中国・遂渓

RIMG0288.jpg
関連写真1)どこまでも続く、ヤシの並木とバナナ畑。

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関連写真2)陶凱立・青年と私。二人とも痩せて見えるけど、私はもう少し太かったです、実際には。 

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香港―遂渓(中国)
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