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ハノイ~ホーチミン列車の旅 ~線路は続くよどこまでも~ 

3月16日付け『ハノイ~ホーチミン列車の旅 ~出発~』の続きです。読んでない人は、まずコチラ →http://whereiskokoro.blog34.fc2.com/blog-entry-161.html

 3月15日午前6時、三段ベッドの一番上に寝ていた私は、お手洗いの為、蜘蛛のようにベッドを伝い降り、コンパートメントの外に出ました。用を済ませて戻ると、ちょうど客室係が朝食を持って、部屋に入ろうとしています。手には、6食ぶんのカップラーメン。これがどうやら朝食のようです・・・。「中の連中は寝てるから」と私が預かって、部屋に戻りました。目覚めた人から勝手に食べるだろう、とカップラーメンは、窓際のテーブルに載せて、再び蜘蛛になって最上段へ。

 二度寝して目覚めると、午前10時でした。下を覗き込むと、なんと、他の5人はまだ寝てる!!みんな若そうだったからねぇ・・・。20代前半ばかりといった感じ。良く寝るお年頃です。
 私が一番に起きて、朝食のカップラーメンを食べ始めました。おいしそうな臭いに誘われて、5人も起きてきました。そう、起きてもらわなきゃ、麺を啜ることもできない・・・。これで、ズルズルッと頂けます。

 昼ごはんは、すぐに運ばれてきました。私が、カップラーメンを食べ終わって30分後。ベトナム人青年2人がカップラーメンにお湯を注いですぐ・・・。早い昼食は、ご飯、鶏肉の煮込み、根菜の煮物、青菜のスープ。

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写真1)味は、まぁ・・・、普通。あるだけ有難い。
 

 食事が済む頃、だんだん車内の気温が上がってきました。南下してるんですもの、当然と言えば当然ですが。ハノイは、寒の戻りで肌寒かったんです。なんだか急に暑くなった気がして、夏に向かっているんだなぁ、とウキウキしてきました。
 大柄のオランダ人青年3人組は、読書に熱中。私は買い込んでいた絵葉書に手紙を書いていました。ベトナム人青年たちは、外の景色をボケーッと眺めています・・・。長い長い移動、ハノイ~ホーチミン市は、33時間かかります。時折、通路に出て、窓の外を眺めます。緑の田畑と小さな村が繰り返し繰り返し通り過ぎていきます。同じところを回ってるんじゃなかろうか?

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写真2)世界の車窓から。ベトナム・ダナン~クイニョン#1

 昼過ぎ、オランダ人3人組が、ダナンという町で降りました。代わりに乗り込んできたのは、ベトナム人青年1人。簡単な自己紹介をして、それで暇潰しは終わり。また長い退屈が続きます・・・。
 夕方、やはり、早めの夕食が運ばれてきました。飛行機の機内食のようなコンテナから出てきた弁当箱は・・・、昼食とおんなじじゃん!!全く同じなんですよね・・・。食事が最大の楽しみの私、ついつい車内販売でお菓子やらサンドイッチやら余計に買ってしまいました。

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写真3)世界の車窓から。ベトナム・ダナン~クイニョン#2

 日が暮れる頃、クイニョンという町で、ベトナム人一家が乗り込んできました。二組の夫婦とそれぞれの幼い子供が1人ずつ。6人用コンパートメントに、なぜか10人の乗客。子供は数えないにしても8人です。??しばらくしたら、ダナンで乗ってきた青年が下車しました。これで7人。子供を寝かせた母親に聞いてみました。「みんなこの部屋で寝るつもり?」意外なことに、返事は流暢な英語でした。「いいえ、一緒の部屋は取れなかったので、あとで別々になります。」しかも、その直後、日本語まで飛び出してくるではないですか!?「あなた、日本人ですか?」
 聞くと、この奥さん、大学で日本語を学んだらしく、かなり流暢な日本語を話します。日本語専攻でもないのに、大したもんです。英語と日本語とで、色々とベトナムの話を聞かせてもらいました。どこの町がキレイだとか、あれは美味しいだとか。ベトナム語で『自転車世界一周』という言葉も教えてもらいました。

 お喋りのネタも尽きてきました・・・、午後9時、少し早いですが、就寝の時間です。列車旅3日目は、未明にホーチミン市に到着します。予定では午前4時。6人の一家は、奥さんたちと子供たちは私の部屋に残り、旦那さんたちは別の部屋に移りました。
 2泊3日の列車旅、2日目は、なぁ~んにも!してないのに、眠れるんですよね。寝ようと思えば、眠れる。なんて素晴らしい能力でしょう。


 翌朝、午前4時前、軽快な車内放送で起こされました。目覚ましの音楽が鳴り響き、ホーチミン市が近いことが告げられました。しかし、到着は、4時を回っていました。50分近く遅れて、サイゴン駅(ホーチミン市)に到着。大きな大きな荷物の私は、一番最後に列車を降りることにしました。部屋で、一家やハノイから一緒だった2人のベトナム人青年に別れを告げ、サイゴン駅に降り立ちました。

 この旅初の列車移動。そして、久しぶりの超長距離移動でした。34時間の列車旅というのは、これまでの旅の中でも、最長だったのではないでしょうか。スーダンのワディハルファ~アトバラよりも、インドのデリー~ブッダガヤよりも、ヨーロッパのバルセローナ~ミラノよりも、長かったはずです。

 なんだかんだで、やっぱり疲れましたね。楽しかったけど。
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