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ペンギン村の王様たち 


 世界一周中の未公開エピソードを随時公開していきます♪ 唐突なブログ再開ですが、とりあえず、見栄えの良いモノからボチボチご紹介します。

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2011年06月06日 ついに謁見を許されました!!

 キングペンギン…、ご存知でしょうか? 英語では『キングペンギン』、日本語では『オウサマペンギン』、つまり『王様ペンギン』。王様ですよ!? 数あるペンギンの中で、王様を名乗れる“キング・オブ・ペンギン”ですよ!?

 王様ペンギンは、世界で2番目に大型のペンギンなぜに2番目で王様?と疑問に思うでしょうけども、発見された当時(18世紀末)の時点では世界最大だったので、『キング』の冠を授かったのです。が!その後(19世紀)、南極大陸で更に大型のペンギンが発見され、そちらは『エンペラー・ペンギン』と名づけられ…。王様なのに世界で2番目に大きなペンギンとなりました。


 2番目ってったって、大きいですよぉ~!!


 体長は85~95cm、体重は10~16kgにもなります。



 身近に小さなお子さんはいませんか? キングペンギンは、ちょうど3歳児くらいの大きさです。つまり、3歳児にペンギンの気ぐるみを着せてキングペンギンのコロニーに放り込んだら…? 危険です! たちまち群れに同化して、見つからなくなってしまいます!



 はい・・・


 そんなキングペンギンの生息域は、大西洋とインド洋の南緯45~55度にある亜南極の島嶼。おお!まさに、このフエゴ島がそうではないですか!!

 今まさに私が謁見しようというキングペンギンたちは、この地にコロニーを築いてまだ2年目くらいなんだそうです。迷い込んで来たのか?もともとそういう場所を好むのか…?ここはフエゴ島西部の深い湾の奥の奥。外洋に出ようにも、湾の外まで50kmぐらいありますし、湾の外はまだマゼラン海峡ですから、大西洋までは200kmくらいあるんじゃないでしょうか?


 フエゴ島の奥に住み着いたキングペンギンたち、いよいよ謁見のときです!!


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写真1)サイクリスト仲間たちから聞いていたコロニー近くの野宿場所。テントを張り終え、防寒着などを整えて、準備OK! もう日没まで2時間ほどしかありません…。この小川に沿って、海まで歩きます! 急げぇ~!!


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写真2)氷が流れる川に沿って、海辺の草原を歩くこと20~30分…。小川の河口付近にコロニーがあるとのことですが、もの凄く蛇行してるので、途中から一気に海岸に出て、海沿いに河口を目指しました。そろそろ見えて来ても良い頃だけど…、うぅ~ん…、なかなか見えてこない…


心 「あっ!アレ!?なんかペンギンっぽくない??」

杏 「えっ?アレは…、木とちゃう?」

心 「木?あっ…、木だ…」



 視界で何かが動く度に、心臓バクバク!

 西日の向こうにデコボコを見つけては、心臓ドキドキ!

 体長1メートル程もあるペンギンです! 数百m手前からだって発見できるはず!!




 徐々に暗くなっていく海岸…。一刻も早く!王様たちに出会いたい!一秒でも長く!王様たちのそばにいたい!! 逸る気持ちが歩幅を大きくします。ザッザッザッ!と玉石の海岸を歩くこと、5分ほど…



心 「おっ!?」

杏 「ああ~っ!!」

心 「おぉ~!!!!」

杏 「わぁ~!!!!!!」




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写真3)「居ぃ~たぁ~!!!」

 西日を浴びてキラキラと輝く海岸に、15匹ほどのキングペンギンたちがいました!!




 夕暮れの海岸の気温は2℃。凍える寒さの中、ただただ佇むキングペンギン達…

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写真4/左)動きは極めて少なく、時折毛づくろいをしたり、腕をパタパタさせたり。
写真5/右)普段は首をすくめていますが、伸びるとこんなに長い!

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写真6/左)2mくらいまでなら、近づいても逃げません。群れの端っこで海岸を眺めるペンペン。
写真7/右)長ぁ~い首! 首の根元の毛をつくろう時は、首をグニャリと曲げます。凄い柔らかさ!

10_IGP5584.jpg
写真8)キングペンギンは巣を作りません。卵や雛を温めるのは、お腹の下の包嚢という、ひだ状のお肉。で、寒い亜南極の地に暮らす彼らは、足先が冷たい時、自分の包嚢に足を突っ込んで休みます。その姿は実に微笑ましい…(笑)

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写真9)本当に大きいんですよ! 身長164cmの杏美嬢と比較すると、こんな感じ!

 人間がいない場所で暮らすこのキングペンギン達、人間を怖がる様子は見せません。腰を落として、同じくらいの背丈になって近づけば、1.5~2mくらい接近できます。それ以上近づくと、「なんだ!?なんだ!?」といった態度で、少しずつ遠ざかろうとします。

 野生のキングペンギン達を怖がらせるわけにはいきませんが、害を及ぼさぬ距離を保ちつつも、少しでも近くでその愛らしい姿を見ていたい…。


 寒さで膝や腰が軋みますが、そこは我慢して! 中腰のまま、静かに、ゆっくりと動き、ペンギン達と同じ視線で、ただただ静かに群れの隣で佇む私たち人間2匹。


12_IGP5602.jpg  13_IGP5603.jpg
写真10/左)近くで見ると、その体毛(羽)の密度に驚きます。ギッシリ!と羽で覆われている。これで水を完全に弾き、分厚い皮下脂肪で寒さもシャットアウト!
写真11/右)だからでしょう。毛づくろいは大切なお仕事のようです。数分に1回、思い出したように毛づくろいを始めます。

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写真11)嗚呼…、日が暮れてしまう…。

 巣を持たない彼らは、この後どこでどのように眠るのか? とても気になりますが、私達の方が巣(テント)に帰らねばならない時間です。道なき海辺の草原を歩いてここまで来ましたが、暗くなると氷が流れる凍てついた川に転落するリスクも出てきます。少しでも明かりが残っている内にテントに戻らねば…。後ろ髪引かれる思いで群れから遠ざかっていくと…

 「アーアー アア アー アーアーアー・・・」


 突然、群れのペンギン達が一斉に鳴き出しました! 初めて聞くキングペンギンの声でした。それは、想像していなかったトーンで、想像以上に力強く、独特のリズムで…。なんとも形容しがたい鳴き声でした。上には「アー」という表記をしましたが、とてもカタカナで表せる音ではありません。

心 「変わった声やね!」
杏 「なんかUFOでも呼んでるみたいやな!?(笑)」
心 「かもね!(笑)」



 鳴き終わったペンギンたちは、一列になって内陸の草原の方へと歩き出しました。内陸にある川の河口付近は分厚い氷で覆われていましたが、その周囲の砂地にはペンギン達の足跡が沢山残っていました。あの砂地が彼らの寝床なのかな?
 残念ながら、それを確かめる時間的な余裕はなく…。私達は、薄暗い草原を慎重に歩き、自分たちの巣へと戻りました。凍てつく夜の気温は0℃、温かい寝袋の中で思い浮かべるのは、1kmほど離れた草原で立ったまま寝ているであろうキングペンギン達の姿…。私も杏美嬢も、すっかりキングペンギンの虜になってしまいました。

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写真12)最後に1枚、とっておきの写真。嗚呼、キングペンギン様! その流れるようなシルエットが素敵です!!


 ペンギン村の王様たちに謁見したくば、自転車で南米大陸最南端に浮かぶフエゴ島を訪れることです。

 そこには、厳しい亜南極の大地を駆けてきた者だけが許される至福の時間がありました。
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